自動車を売る時の主な選択肢となるのは、「自動車買取り専門店」と「ディーラー」です。
もちろん、オークションなどを利用して個人売買を行う方法もありますが、ある程度専門的な知識を持っていない場合はトラブルが起こる可能性が高くなってしまうため、安全性と言う意味でもプロの業者を利用した方が賢明と言えるでしょう。
ニコイチとは?
さて、では自動車買取り業者やディーラーを相手に「ニコイチ」を売却する事が出来るのかについて紹介します。
そもそも「ニコイチ」とは、どういった事なのでしょうか。
本来は1台の車を構成しているのは専用のフレームです。
製作段階から鉄くずに変わるまでフレームは同じものを使い続けるのが普通で、フレームに刻印されている番号を見るこ事でその車が「いつ作られたものか」という事が分かります。
要は人間で言う「骨格」がフレームですので、壊れたから交換するという事はまずしません。
しかし、フレームが歪んでしまった車両は様々な面で性能が落ちます。
歪んだ状態で走行し続けることも出来ない為、通常は状態次第では廃車せざるを得ない状況になります。
ところが、そのような状態になってしまっているにも関わらず、「他の正常なフレームを移植して補修する」という方法を取る事があります。
2台分のフレームを繋ぎ合わせて1台にしている訳ですから、2個で1個=ニコイチという呼び方をします。
ニコイチ車両は売れる?
知っている人であれば「絶対に乗りたくない」と思う事も多いのですが、当然、買取査定においても非常に大きなポイントになります。例えば、一見して外装やエンジン・足回りなどすべての状態が良く、高評価を得たとします。
仮に200万円で買取ると言われていたとしても、ニコイチだと分かった途端に100万円以下まで価格が下げられてしまう可能性が極めて高くなります。
200万と言うと非常に高額買取りなのですが、その状態でも大きな減額が行われてしまうという事は、そもそも評価価格が低い場合にはニコイチである事によって「買取不可」と判断されてしまう可能性も高くなります。
結論として、ニコイチだったとしても売却する事は可能ですが、価格には期待しない方が良いという事になります。
ただ、自分で解体まで手続きを行おうとする場合、陸運局や解体業者を始めとした様々な場所への連絡や手続きの進行などを行わなければならない為、多少の費用が掛かったとしてもその辺りのコストを削減する事が出来るので、売却してしまった方がメリットがあるという状況は多いです。
最後に、裏技的な方法として「事故車・廃車買取専門業者を利用する」と言う方法のメリットを紹介します。
文字通り、通常では買取りを断られてしまうような状態であっても買取り出来る旨をウリとしている業者である為、ニコイチどころかサンコイチだとしても買い取ってもらえる可能性があります。
一般的な買取業者とは買取り後の扱い方に違いがある為、状況を問わず現金化出来る手段として覚えておいて損はありません。